早分かり『中小企業の会計に関する基本要領』 

会社の危機

「資本主義においてもっとも重要な制度は、会計である」※1
と言われるなど、産業革命以降のこの200年ほど、会計こそ企業活動に欠かせないインフラであると見なされてきました。
しかし最近は、会計が企業活動の実態と乖離してきているのではとの指摘がなされるなど、「会計の危機と会計学会の危機」※2 も進行しているともいわれています。

とりわけ深刻なのは、中小企業の会計分野です。
会計事務所が提供するサービスに経営者が不満を持ち、決算書などは悲しいほど使われていない実態※3 が報告されています。

こうした背景等から、平成23年2月より「中小企業の会計に関する検討会」(以下「検討会」)において新たな会計ルールの検討が進められ、これが『中小企業の会計に関する基本要領(案)』(以下、「中小会計要領」)として取りまとめられ、まもなく最終的に決定・公表される予定です※4

中小会計要領は、中小企業の会計のみならず経営そのものにも大きな影響を及ぼすと予想されます。

同時に、中小企業の会計に深く関わってきた会計事務所にとって、その存亡にも関わるものでもあります。

そこで、中小企業にとってエポックを画する中小会計要領について、その背景・概要・影響を読み解いていきます。

 

1. 『中小会計要領』策定の背景

2. 『中小会計要領』の概要

3. 『中小会計要領』の総論

4. 『中小会計要領』の各論と様式集

5. 『中小会計要領』その影響

 

〔参考〕 「中小企業の会計に関する研究会」中間報告書(平成22年9月公表)についての解説


※1山本昌弘『会計とは何か ―進化する経営と企業統治―』(講談社選書、2008年)
※2富岡幸雄「会計の危機と会計学会の危機」『経営財務』(2010年10月18日号)
※3中小企業経営者の職務執行等のうち決算書に関わる時間は0.3~4%に過ぎない(RSMEA調べ、2010年)
※4「平成24年1月中を目処に決定・公表する予定」(調査仕様書) 

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